「今、もうどん底です」
「ネガティブ感情も、被害妄想も止まりません」
「現実を見ると最悪で、なかなか気持ちの切り替えができません」
「「どうすりゃイイノサ!!」」
というメール、結構いただいております。それについての回答(2)です。
ネガティブが止まらないときの対処法(1)も合わせてどうぞ。
また、このブログ内に、ネガティブ対処法というカテゴリがありますので、こちらもご覧くださいませ。
まずは、既出の対処法で、自分との対話をしていってみてください。
今日は、またちょっと違ったアプローチをお話します。
心の奥の奥にアクセスして、根底にある恐怖を見つめる、という方法です。
目次
(1)混乱した思考を見える化で整理整頓する
まずは、今持っている”ネガティブ”を、見える化してみましょう。
【見える化のやり方】
たとえば。
今にもAくん(好きな人)が、Bちゃんと結婚しそうな勢い
だとします。
さらに、前置きとして、以前Aくんは、自分に思わせぶりな態度をとっていて、自分は「これはいけるかも!」と思っていました。ついでにBちゃんは可愛くて、明るくて、人気者です。
そんな状況で「いろんなネガティブが湧き出てきて、気が気でない」となったとき。
ゆっくりと、ひとつずつ、自分のネガティブを書き出して、俯瞰します。
不安・焦り・嫉妬・惨めさ・怒り・思い通りにしたい・特別でありたい・・・
思い込み・決めつけ・被害妄想・・・
たとえば、
私はいつも本命と両思いになれない・私よりBちゃんのほうが可愛いしもてるし愛される・・・
AくんとBちゃんで、私のことを馬鹿にしてるんじゃないか?また恋愛がうまくいかなかった、この先もずっとそうだろう・・・
などなど。
「自分が持っていたもの」を一旦全部机の上に並べて、整理して、把握してみる!というイメージです。
これが、見える化です。
(2)根底にある恐怖を見つけて、見つめる
これをやったあと、「私は、なにをそんなに恐れているの?」と自分に問いかけてみましょう。
「自分が絶対に見たくないもの」「こんな思いしたくない!」
「こうなったら絶対にイヤだ!!」
そんなふうに「コワイ」と思っているものを、見つけていきます。
そして「根底にある恐怖」を見つめます。
これだけでOKです。
目をそむけるほど大きくなる”恐怖おばけ”
「コワイもの」って、嫌ですよね。
そういう感情・思考も、自分自身のものなのですが、なぜか見たくない・触れたくないというときがあります。
「心の奥で、こうなったらイヤだ」と恐れている被害妄想みたいなものがあって、でもそれを見ないようにしている、気づかないふりをしつづけている、というときもあるかもしれません。
感情・思考・被害妄想も、すべて自分自身のもので、自分のなかで起きているものなので、ぜーんぜんこわくもなんともないのですが、なぜか「見たくない!」と必死で抵抗感を感じることがあるのです。
そうやって、目を背けつづけるほど、「コワイもの」は追いかけてきます。
見て見ぬふりをするほど、存在感をアピールしてくるのです。
放置すればするほど「なんか得体のしれない、漠然としたネガティブ・不快感に支配されているようだ・・・」という感覚がついてまわるようになります。
「いつか”恐ろしいなにか”に襲われて、大変なことになってしまう」みたいな感覚が出てくるのです。
こうやって書いてみると、恐怖って、なんだか、おばけみたいなものですね。
※根底にある恐怖=「恐怖おばけ」と名付けることにしました。まぁ、どうでもいいですが(笑)
「恐怖おばけ」も、ネガティブ、被害妄想も、すべて自分の「頭のなかで起きているだけのこと」です。
それを前提に「安心の視点」から「恐怖おばけ」を見つめていってみましょう。
「正体不明だからコワイだけ」「目を背けているからいつまでもついてまわる」というカラクリがあるのです。
「曲がったその先におばけが飛び出してきて、心臓が飛び出ちゃうかも!」とか「夜中にシャンプーしてて、パッと鏡をみたら、見たこともないようなおばけがいるかも!襲われるかも!」とかそんなノリです。
「実際に、おばけと出会ってこわい、こわかった!」というよりも、出会う前の幻想自体におびえているのです。
おばけだからこわいのであって、おばけの正体さえわかってしまえば、実はこわくなかった、となるのです。
なので、「根底にある恐怖(恐怖おばけ)」そこを見つめていくと、あとから、
「あれ?そういえば最近”あのこと”について考えてないかも?」「そういえば、なんか最近穏やかかも!」
という変化が起きてきます。
恐怖おばけの正体は「ただの幻想」だった
「こんなことが起きたらどうしよう」
「あんなことになったら大変だ」
「そうなったら、私はもう終わりだ」
というような恐怖は、幻想です。
というのも、「今浮上しているネガティブ」の奥にアクセスし、「こうなったらどうしよう」という恐怖の奥の奥を探っていくと、その源は、赤ちゃんの頃(生まれてすぐ〜3歳くらい)に作られた癒えていない傷だったりするのです。
たとえば。
赤ちゃんの頃というのは、母親がすべてです。母親が命を握っていると言っても過言ではありません。赤ちゃんは、母親からお乳をもらわないと、空腹で死んでしまいます。
一人では何もできないので、ちょっとしたことが「命の危機!」に繋がり、「恐怖」として残り、癒えていない傷となり、それを大人になっても持ちつづけたまま、ということがあります。
※これは、本当に「ちょっとしたこと」だったりします。母親が悪い!という話ではありません。あなたの感受性の問題、という話でもありません。母親が関係していない”癒えていない傷”というケースもあります。さらに、ここでは「なにが原因だったか?」は問題とはしません。問題はどこにも存在しません。
自分のなかにある「恐怖・恐れの源」は、赤ちゃんの頃に作られたもので、
「恐怖=命の危機」の図式になっている。
だから、こんなにもおそろしくて、不快なのです。
これを、大人になった今、読んでみると、恐怖は幻想、ということがわかります。
実際に今、あなたは、「命の危機」に迫られていないはずです。
死にそうなほどの空腹とか、「次の瞬間、命を落とすかもしれない」という状況ではないはずです。
もし、今、命の危機に置かれていたら、このブログを読んでいないはずです。
もし、今、本当に命の危機に置かれていたら、恋愛・結婚・パートナーとの関係で悩む余裕などないはずです。
「実際、今、目の前に、命にかかわる恐ろしい出来事」なんて起こっていないはずです。
しかし今、浮上している「ネガティブの奥」「繰り返されるネガティブ」の根底には、
恐怖というものがあり、それは、赤ちゃんのころに作られたものであり、
恐怖=命の危機であり、恐怖=幻想である
ということがあるのです。
もし、「強いネガティブを感じて、いつまで経っても消化できない」「いつも同じパターンを繰り返し、同じようなネガティブを感じるハメになる」「不定期的にネガティブを繰り返ししている」という場合は、
「もしかして、根底にある恐怖が作動しているのかも?」と思ってみてください。
そして、現在浮上しているネガティブをもとに、心の奥にアクセスしてみてください。
こんな感じで実践します(例)
今にもAくん(好きな人)が、Bちゃんと結婚しそうな勢い
だとして、
さらに、前置きとして、以前Aくんは、自分に思わせぶりな態度をとっていて、自分は「これはいけるかも!」と思っていました。ついでにBちゃんは可愛くて、明るくて、人気者です。
というとき。
「私は、なにをそんなに恐れているの?」
と、自分の心の奥に潜り込んでいきます。
「AくんとBちゃんが結婚するのがこわい」などと、答えが帰ってきたら、「なぜ、そうなったらこわいの?」という質問をどんどん繰り返していきます。
すると、いろいろ自分の内側が答えを返してくれます。
たとえば、
・Aくんから捨てられるのがこわい
→見捨てられるのがこわい
・自分に価値がないと言い渡されるのがこわい。Bちゃんと比べて、私は劣っている!と証明されるようでこわい。
→存在を否定されるのがこわい
・Aくん以上に好きになれる人とはもう出会えないと思う。私に興味を持ってくれる男性も今まで少なかったし。そうなると、私は一生独身で、両親が死んだら私は本当にこの世にたったひとりの孤独な存在になってしまう。親戚ともあまり交流もないし、友達も少ないし。一生孤独で、◎歳になったら仕事もやめて・・・(以下省略)
→ひとりぼっちになるのがこわい
こんなふうに、出てくるかもしれません。
今、緑色で書いたところというのは、一人ひとり違います。
ご自身で、ご自身と向き合いながら、問いかけながら、「奥の奥」を見つめていくと、
たとえば「見捨てられるのがこわい」など、出てくるのですが、「根底にある恐怖」を見つけたとき、「あ、これかも!」という感覚があります。そのご自身の感覚を頼りに探っていってみてください。
そして、「見捨てられるのがこわい」という恐怖をただ、見つめるのです。
それだけでOKです。
正体さえわかれば、おばけはこわくなくなる
一般的には、原因を探って癒やしていく、ということをしますが、
この方法では、それをしません。
ただ、こわさを見つめるだけでいいです。
根底にあるこわさを見つめると、ふっと、頭が静かに瞬間が訪れます。
絶対に現実化してほしくない”こわい出来事”
心の一番奥にある”恐怖”
自分が一番恐れているもの
それを見つけて、見つめて、感情を味わう。
ここで注意がひとつ!
- シミュレーションする
- 妄想の物語を繰り広げる
- 対策をねる
↑など、これは必要ありません。こっち方向に行ったら「そっちじゃなかった」と思い出してください。
目を向けるべきは、自分の内側・自分の感情です。
ピンポイントでその「恐怖」に意識を向けます。
※たとえば「根底にある恐怖=見捨てられるのがこわい(仮)」を見つめてみたとき、「被害妄想がどんどん膨らんでいっちゃう!」とか、「言いたいことが溢れてきて、頭の中が騒がしくなっちゃう!」というときは、もう一度「見捨てられる恐怖の奥にある恐怖はなに?」と聞いてみてください。この場合、根底にある恐怖というのは「見捨てられるのがこわい」ではなくて、別のもの、ということになります。
※この時点では書き出しなどはせずに、自分の内側に意識を向け、感情(恐怖)に浸るだけ、です。
ただ「根底にある恐怖」に浸るのです。
すると、さっきまで自分の中にあった「恐怖」みたいなものが、どこかにいきます。
「あれ?」という感じになるはずです。
※後日、同じような「恐怖に結びついた思考」が出てきた場合、その度にこれをしてください。そのうち、なくなります。
以上となります。
「あ、これ、今の私に必要かも?」と感じた方、お試しあれ、です。